神ゲーとして名高い、ゼルダの伝説「ブレスオブザワイルド」(通称ブレワイ)。
2017年のゲーム・オブ・ザ・イヤーを受賞し、口コミでも高評価ですが、一部「めんどう、つまらない、面白くなかった」との評価もあります。
評価が分かれるのは、人によってゲームの好みがあるので当然のことです。
問題はブレワイの公式サイトを見てもどんなゲームなのかいまいち掴みにくく、ブレワイ初心者ほど自分が楽しめるゲームかどうか判断が難しいことだと思います。
私も自分が楽しめるゲームかどうかが掴めず、続編のティアキンが出る直前まで手を出せずにいました。ようやく遊んでみる気になったのは、実際にブレワイを遊んでいる人から話を聞けたことが大きかったです。
そこでこの記事ではゼルダの伝説シリーズ初心者の私が、ブレワイはどんなゲームなのか、良かった点やイマイチだった点、どんな人が楽しめると思ったかなどをレビューします。
自分が楽しめそうなゲームかどうかの参考にしてください!
- フィールドを自由に散策できる自由度が高いゲームが好き
- ①に加えて、アクションやパズル(謎解き)要素が好きであればより相性がいい
- ②が苦手な場合は、攻略情報でカバーしつつストーリーメインで楽しめるかどうか
私はアクションが苦手ですし、パズル(謎解き)要素も苦手ですぐ攻略を見てしまう人です。
が、そんな人でも苦手なりに攻略サイトでカバーしつつ主にストーリーを楽しんでクリア。続編のティアキンを予約して買うくらいには楽しめました。
「私にとって神ゲーではなかったけど、好きな人はめちゃくちゃ好きなゲームだろうなぁ!」と感じられた、細部まで作りこまれた凄いゲームでした。
今までにない「新しいゲーム体験」がありました
ブレワイはどんなゲームか?
オープンワールドで自由度が高い
ブレワイはゼルダの伝説シリーズ初のオープンワールドです。
オープンワールド(Open world)とは、ゲーム内の仮想世界において、移動的制限の無い、プレイヤーが自由に探索し、目的に到達できるように環境設計されたコンピュータゲームを指す用語である。
定められた攻略手順の遵守を要求されないゲームプレイは、「Sandbox(サンドボックス:砂場・砂箱の意味)」ともよばれる。
ウィキペディア
ブレワイはまさにこの定義の通りのオープンワールドゲームです。
- ゲーム序盤から何をするかが完全にプレーヤーの自由
- 目に見える所全部に行ける、登れる、泳げるetc
- ワープ移動などを使わない限りはロードが発生せず、マップをシームレスに移動できる(祠などロードを挟む箇所もあります)
ブレワイはRPG要素もありますから、ストーリーももちろんあります。
ただし、一般的なRPGと違って進め方が決まっていません。好きな順番から進められます。
なんならそのストーリーを進めるためのフラグを回収しなくても進められるという徹底っぷりです。
なので友達と自分の進める順番が違うことが普通に起こります。「今どこ?」なんて聞こうものならネタバレになってしまう可能性が大きいので、ネタバレが嫌であればうかつに進捗状況を聞くこともできません。
いわゆる”一本道”のRPGや、オープンワールドでないゲームに慣れていると初めは大いに戸惑うかもしれません。
ブレワイは「ゲームが始まったはいいけど、まずは何したらいいの…?」って思うほど、ほんっっっとうに序盤から完全に自由です。
とはいえさすがに完全放置ではないので、そこは安心してください。チュートリアルもちりばめられていますし、次の目的地などもきちんとマップに提示してくれます。
ただそれに従わずに勝手に行きたいところにフラフラ行ってもゲームを進められるのです。それがスゴイ。
私も初めは戸惑いましたw
そしてブレワイはゲーム画面に見えているところ全てに行くことが可能。行くだけでなく実際に登ったりなど、なんらかのアクションを起こせるようになっています。
例えば、キャラの背景遠くに見えている山。
一般的なゲームだと山のふもとまで行くことはできても登れないことが普通ですが、ブレワイでは実際に山に登れます。
山に登る方法も登山道を見つけて行くもヨシ、崖をよじ登るもヨシ、上昇気流に乗って飛び上がるもヨシ、と様々です。
木に登ったり川を泳ぐこともできますし、アイテムがあれば滝登りも、空も滑空できるという…!
まさに自由自在
目的地までどうやって行くか、どんな準備が必要なのか、先に別の地域から行った方が良さそうかなど、プレイしているだけで自然とプレーヤーが考えて行動するゲームづくりがされています。
「そういうのダルい。最短で効率よくサクサク進めたい」という人や、アクションが苦手でゲームオーバーになりやすい人は、素直に攻略サイトを見ちゃいましょう。おすすめの攻略順が紹介されています。
私は攻略サイトばっかり見ていましたが、それでも楽しめました
多彩なゲーム要素が詰まっている
ブレワイはたくさんのゲーム要素を持ったゲームです。
- RPG
- アクション
- パズル(謎解き)要素
- フィールド探索
- ダンジョン(ギミック)攻略
- クエストやミニゲームなどのやりこみ
一つのゲームにこれだけの要素が詰まっているため、ブレワイがどんなゲームか一言で説明しにくいのかもしれません。これ以外にゲーム独自のシステムもありますし…。
ブレワイはアクションRPGとも言えるし、パズル要素もあるし、アドベンチャーっぽさもあるし…ってなっちゃうんですよね。
調べたところ、公式では「アクションアドベンチャーゲーム」でした
たくさんの要素が詰まっているので、もしかしたら1つ2つは苦手なものがあるかもしれませんね。
私の場合この中で言うと「アクション」「パズル」が苦手で、ダンジョンの「ギミック」を面倒だと感じるタイプです。
もしブレワイが一般的なRPGと同じで、ゲームを進める順番が決まっていたら私は苦手な要素の部分で詰んでいたかもしれません。
でも今作は先に書いた通り、オープンワールド。進める順番が完全にプレーヤーに委ねられています。
決まった順番で攻略する必要がないので、「ここできない」「敵が強い」と思ったらやらなくてもいいし、一旦別の行動をとって再挑戦することも可能です。
実際私も、攻略を見てもできない時は飛ばした箇所がいくつかあります。
それでもゲーム進行に差し支えなかったですし、飛ばしたことで不利になる部分があっても他でカバーできるように作られています。
よくこんなバランスで作れたなと感心してしまいます
ゼルダの伝説「ブレスオブザワイルド」のレビュー
神ゲーとは言わないが、新しいゲーム体験をさせてくれたゲームだった
私が一言でブレワイを評価するなら、「神ゲーとは言わないが、新しいゲーム体験をさせてくれたゲームだった」です。
先にも書いた通り、ブレワイは”アクション”、”パズル”、”ギミック”、”探索”など多彩な要素を持ったゲームです。
そんなブレワイと特に相性がいいのは、「アクションや自分で考えることが好きな人」です。
私はアクションもパズル要素もギミックもあまり得意ではなく、この点においてはほぼ攻略サイト頼りでした。
先に進めないストレスをためたくないですし、自力で攻略した爽快感とかは求めていないので、それは別にいいのです。(ゲームが悪い訳ではなく、私の好みの問題)
しかしブレワイは、ストーリーやキャラといったRPG部分も素敵なゲームでした。
私はストーリーやキャラ性が優れたゲームが大好きです。だからパズル要素などが苦手で攻略サイト頼りだった私でも楽しむことができました。
ブレワイの全部のゲーム要素が好きでなくても自分にとって楽しめる要素があれば楽しめるよ!
加えて、ブレワイはとてもゲーム性が高いです。
- オープンワールドで色々自由に行動したり、試したりできる
- 探索すると何かしら見つかるようになっている
- アクションの戦術が豊富で、色々試せる
- 賢者の力をうまく活用
- 狩る、料理する、飛ぶ、隠れるなど
- ダンジョン攻略、ギミック攻略
- 祠の解放(パズル要素、ミニゲーム要素)
- メインストーリー以外のクエスト、寄り道・やり込み要素
などなど。
私のようにパズル要素など苦手な部分があっても、そこをやらずに進めることも可能です。ブレワイで必ずやらなければいけないことは、最初のチュートリアルだけかもしれません。
私のようにアクションが苦手なら、ひたすら寄り道して主人公のリンクを強化すればいいのです。
リンクの強化は、①ハート(HP)を増やす、②防具を強化する、③強い武器や盾を入手する、④料理でバフをかける方法があります。
私は①②④の方法でリンクを強化しました。③をやるには強い敵と戦う必要があり、アクションが苦手だとちょっと難しいのです。
でもそんな私でも①②④でリンクを強化し、ラスボスに勝利!無事にエンディングを見ています。
なんとかなる!
ブレワイは「自分が苦手なことは放っておき、他で補えばなんとかなる」ように作られています。
苦手要素が多ければ多いほどクリアまで時間がかかることは必至ですが、時間をかけてリンクを強化すればするほどゲームの難易度は下がっていきます。アクションが苦手で防御ができなくても、リンクを強化しておけば敵の一撃が怖くなくなります。
もしかしたら、人によってはラスボスに挑まなくても満足してしまうかもしれません。ラスボスを倒すことにこだわらなくとも、他の部分で楽しめてしまうのです。
自由度の高さとゲーム性、これがまさに他のゲームでは感じたことのない新しいゲーム体験でした。
もし「ブレワイが気になっているんだけど何となく手を出していない」のであれば、思い切ってやってみてはどうでしょうか?
ブレワイとティアキンどちらを遊ぶか迷っている場合は、ティアキンとブレワイはどっちからやるべき?を参考にしてください。
個人的にはどちらか一方しか遊べないならティアキンを、両方遊ぶつもりならブレワイから遊ぶことをおすすめしています。
ブレワイのこういう所が特に楽しめた!
個人的にブレワイで好きだった、特に楽しめた点は以下。
- 広大なフィールドを探索する楽しさ
- 乗馬の完成度の高さ
- ストーリーがいい
- キャラクター性の高さ
ブレワイをやってみるとお分かりいただけるのですが、本当にフィールドが広いです!
switchでこんなに広くて要素が詰まったオープンワールドって作れたんだ…って驚きました。PS5じゃないとできないと思ってました。
フィールド探索はまずマップを開放してから探索するのですが、この時点で分かるのは地形だけ。実際にその場に行かないと何があるか分かりません。
なので主にワープとして使える祠や馬宿を探しつつ、周辺を探索する形になります。
探索していると人が歩いてきたり、敵の拠点があったり、変わった地形があったりと気になる要素がたくさん散りばめられています。
探索した結果、何もなかったということが少ないのでどんどん探索したくなります。
故に寄り道ばかりして、目的地になかなかたどり着かないなんてこともザラ。
本当に冒険って感じで楽しい!!
特に、初めて馬宿を見つけた時にえらい感動したのを覚えています。
初めて複数人の人がいる拠点だったのでホッとしたこともありますが、乗馬の再現度が完璧といっていい程のクオリティなんです!
並足、速足している時の馬の動きはもちろんそれに乗っているリンクの揺れ、馬の生態まで本当に完璧……!!!開発陣に乗馬経験者おる???
リンク、全然ブレないで馬に乗っているので体幹や下半身の筋肉がエグイ。100年眠ってたんだよね???
乗馬のクオリティだけで、乗馬経験者におすすめしたいゲームw
ブレワイの売りはやはりオープンワールドを活かしたアドベンチャー要素と、あとはアクションやパズル要素の試行錯誤にあると思うのですが。
苦手な方も安心してください。ストーリーもキャラクターもいいです、このゲーム!
だんだん過去に何があったのか分かってくると泣けてきますし、ゼルダとリンクの関係も色々あったんだなぁとか…。
ぶっちゃけストーリーは飛ばしてラスボスに突撃できちゃう今作ですが、ストーリーを見たか見ていないかではラスボスと闘う気合が断然違います。
出会う各地のキャラもそれぞれ個性的で面白く、ぜひ飛ばさずに見て欲しいなと思います。
私はシド王子が好きです
アクションやパズル要素が苦手な私ですが、探索要素とストーリーそしてキャラが良かったのでブレワイを楽しめました!
じゃなかったら続編のティアキンを予約してまで買わないです。ティアキンのレビューは別記事で書いていますので、良かったら読んでください。
ブレワイのこういう所がつまらない、めんどくさいと感じた
個人的にブレワイを遊んでいてつまらない、めんどくさいと感じた点は以下。
- 祠やダンジョンのギミック
- 武器や防具が壊れる
- 馬に乗ったままワープできない
祠のパズルや謎解き要素、ダンジョンのギミックが正直めんどくさかったです…w
「いやいや、それがブレワイの醍醐味でしょ?」って感じなんですが、あまり得意じゃないのでちょっと考えて分からなかったらすぐ攻略に頼ってました。
ブレワイはRPG、アクション、パズル要素などなど要素がとても多いゲームです。それ故に苦手な部分はどうしてもつまらなく感じてしまいます。
言い換えれば人によって楽しめる部分・楽しみ方が違うだけです。
私は例えばFF、ペルソナのようないわゆる一本道で、ストーリーを見ている時間が長いゲームが好きなタイプです。
ブレワイはストーリー要素もありますし、一つ一つの要素に偏り過ぎずバランスが良かったのでストレスを感じにくく楽しむことができました。
ゲームとの相性や好みもあるので、仕方ないな
ハマる人にはめちゃくちゃハマるゲームだと思う!
ブレワイは武器や防具に耐久性があり、使っているうちに壊れます。なので敵と戦って奪ったり宝箱から調達したりしなければなりません。
私は武器が壊れるゲームをあまりやったことがないので、初めはちょっとめんどくさいなーと感じました。
というのも、武器が壊れると副次的にこういう不便が発生するんですよね。
- 手持ちがすぐなくなって困る時がある
- 攻略中のエリアに応じた武器が欲しいのに、弱い武器しか手に入らなくて困る時がある
- 持ち歩ける武器を増やすためにはポーチの拡張が必要
やっているうちに「ブレワイはこういうゲーム」と慣れましたが、不便は不便かも。
武器が壊れないと敵と全く戦わないこともできてしまうので、それを避ける意味で壊れるようになっているのかもしれません。
馬に乗ったままワープ(ショートカット)できないのも不便でした。
馬をその場に残してワープすることになるので、同じ馬に続けて乗りたい時は馬宿で一旦馬を引き取ってもらってからもう一度呼び出す必要があります。
技術的な問題で避けたのか、馬を便利にしすぎると歩かなくなることを懸念したのか分かりませんが……。
ただ馬に乗って移動しているとアイテムを拾えないので、素材が揃わないことに気づいてからは馬はあまり乗らなくなりましたw
移動の利便性を取るとアイテムが揃いにくくなり、アイテムの充実を求めると移動性が下がる。
本当にゲームバランスがよく考えられているな~と思います。
こういう不便を楽しむのも、ブレワイの醍醐味なのかも
ブレワイのクリア時間
私がブレワイをクリアするまでにかかった時間は60~80時間でした。
基本的にストーリーを追う形で、クエストなどは気が向いた時に少しやった程度です。
祠やダンジョン攻略は攻略サイトを見ているのでサクサク。探索はほどほどに。
そんな感じでこれくらいのプレイ時間です。
ブレワイはどんな人におすすめのゲーム?
- 一本道よりもオープンワールドのように自由度が高いゲームが好き
- ゲーム要素がたくさん詰まっているゲームが好き(RPG、アクション、アドベンチャーetc)
- 一つのゲームをコツコツと長期的に遊ぶことができる
- エルデンリング、フォースポークンなどのゲームが好き
- マイクラ、どうぶつの森などのゲームが好き
ブレワイを最大限に楽しめるのはやはり、探索・謎解き・アクション・試行錯誤が好き!って方かな?と。
でもブレワイはストーリーを追うだけ&苦手な部分は極力避ける&攻略に頼るというプレイでも楽しめますし、苦手を他でカバーできるように作られています。
私もアクションが苦手ですし、謎解きもダメダメですが攻略に頼りつつ楽しんで最後までクリアできました。
少しでも気になっているのであれば、ぜひチャレンジしてみてください。
同じ理由で、ティアキンも上記のような人におすすめのゲームです。
ティアキンはブレワイの続編なので、ブレワイを遊んでからやることをおすすめしています。片方だけやろうかなという方はティアキンとブレワイはどっちからやるべき?を参考にしてください。
【前作超え!】ティアキン(ティアーズオブザキングダム)のレビューはこちら。併せて参考にどうぞ。