本の冒頭に書かれている通り、ほとんどの人はこの本を読む必要はないでしょう。
しかし、この本のやり方が合っている人も確実にいると感じました。
- 現状を変えたいと思っているが、時間や体力、気力がない
- 「仕事終わりに自宅で更に副業をする」ガッツのあるやり方だと辛い
- 現状を変えるために具体的にどうしたらいいか知りたい
「2勤5休のススメ」は、そんな人に届いて欲しい良書です。
「2勤5休のススメ」とはどんな本か
- タイトル:2勤5休のススメ
- 著者:藤沢篤(ふじさわあつし)著(@fujisawatsushi)
- 経歴:2013年にブログで独立。WEBライターやkindle本出版、フリー素材サイトぱくたそでモデルなど、様々な仕事を経験している
「2勤5休」と聞くと「2日だけ働いて残りの5日間は好きなことをしてダラダラ生活しよう」とも取れるのですが、違います。
「2勤5休のススメ」とは、下記の通り。
- まず生活コストを下げる
- 週に2日だけ、生活のために働く
- 残った5日を、新しい人生のために全部注ぎ込む
この本が伝えたいことは、「今とは違った生き方を目指すために、働く時間を減らして未来のために使う時間を増やそう」です。
著者曰く、「ほとんどの人は読む必要がない本」だが…刺さる人には刺さる
著者のふじさわさん曰く、「現状維持から抜け出すためには週に2日働いて生活費を確保し、残りの時間を新しい人生のために使う生活にシフトしていくことが大事」とのこと。
これを聞いて、「は?そんなリスクの高いやり方できるわけない」と思いましたか?
そういうあなたは、
- 会社員として働くことに不満がない
- 現状に多少不満はありつつも何だかんだ今の生活でいいと思っている
のかもしれません。
もしくは、巷にあふれているガッツと根性のあるやり方でもなんとかなってしまう体力・気力ともに充実された方でしょうか。
体力や気力に満ち溢れている方ならそれでも人生をひっくり返してしまうのでしょうが、世の中そんな体力オバケばかりではありません。
私のように仕事の後はヘロヘロでぐったりしてしまう人もいます。
「根性論以外の方法が知りたい」、そんな時に役立つのがこの2勤5休のススメです。
本書はガッツがない人でも、いやむしろ内向型やHSPなど刺激が少ない状況を好む方にこそ向いているやり方です。
わざわざこんなリスキーな道を選ぶ人は少ないでしょう。
でも、もしあなたが今このように考えているのであれば、ぜひ読んでみてください。
2勤5休のススメ: その5日は、休むためじゃなく、人生を変えるために。P8
- いま現在、自分の本位ではない仕事を週に5日程度している。
- 本当はもっと自分に可能性があるんじゃないかと思って、日々模索している。
会社員生活のままでも自分の状況を変える方法は「部署移動を申し出る」「転職する」など悩みによって最適解は変わりますが、他にもやりようはあります。むしろまずはそちらを検討された方が良いです。
しかし、もう一つの選択肢として「自分で稼ぐ」ことも視野に入れてみたい、だが時間も余裕もない、そんな人は読んでみる価値がある本です。
「2勤5休のススメ」を読んで実際に行動に移すかどうかはともかく、著者のふじさわさんの熱量のある文章に触れるだけでも得られる気づきがきっとあるでしょう。
刺さる人にはめっちゃ刺さる良書!
このような人におすすめの本
「2勤5休のススメ」は、以下のような方におすすめの本です。
- タイトルに惹かれるものを感じる
- 今すぐではなくともこんな生き方をしたい
- 週5日8時間勤務をしながら人生を変えていく体力・気力に自信がない
- 今の状況を変えたいと思っているが、具体的に何から始めたらいいか分からない
- 根性論や体育会系なやり方は無理だと感じている
- 仕事中心の生活で、何のために生きているのか分からなくなったことがある
- なんとなく価値観が合いそうだと感じた
- 自分でつくる人生を歩んでみたい
- 既に無職で、背中を押して欲しい
- 個人の体験談的な文章を読むのが好き
上記のような方はきっと共感できる部分が多く、楽しく読めますよ。
とはいえ、上の選択肢に当てはまらない方が読んだら学びがないのかというと、そんなことはないと私は思います。
現在、何も問題なく安定した生活を送っていたとしても、いつ何があるか分かりません。
災害に備えるのと同じく、いざという時にこのような生き方もできると知識として蓄えておいて損はありません。
ちょっとでもアンテナに引っ掛かったら読んでみて欲しい!
私が「2勤5休のススメ」を読んでみようと思った理由
他の本とは違うと感じたことが、2勤5休を購入したきっかけです。
世の中には様々な「人生を変えたい」「自由に生きたい」系の本や情報があります。
しかし、その多くの情報は体力・気力共に充実している人向けです。
実際にSNSやブロガーのオンラインサロンでは「朝早く起きて記事を書く時間を確保」「平日は帰宅後4時間、休日は1日中記事を書く時間にあてている」など、ガッツのある体験談が飛び出してきます。
体力お化けだな…
もちろんそれでやれる人はそれでいいです。しかし、様々な事情でできない人もいます。
私なんかは、週5日8時間勤務+通勤だけで家に着くころにはヘトヘトです。
帰宅後に最後の力を振り絞って夕ご飯の準備をし、明日のために体を身ぎれいにし、ようやく一息つける頃にはもう体力・気力共にマイナス。
余暇時間はあまり頭を使わなくていいような、ドラマ消化くらいしかできない状況。
1日の疲れを1日で取ることができないので、週末は週明けの仕事のために体を休める日です。余暇を楽しんだり、自己研鑽したりする余裕はありません。
そんな人が「人生を変えたい」「自由に生きたい」と思った時、体力・気力共に充実した人と同じ戦略をとることはできません。
弱者は弱者なりの戦略をとる必要があります
そんな時にたまたま見つけたのが、ふじさわさんの「2勤5休のススメ」でした。
サンプルやレビューに目を通してみると、副業系の本にありがちな「仕事が終わった後に副業の時間を確保しましょう」という根性論は書いていなさそうでした。
むしろ、働く時間を減らせと真逆のことを言っていそうな感じです。
そんなことを言っている本はなかなかありません。だって、どう考えても万人におすすめできるやり方ではありませんからね。
実は私はこの本を購入した時には既に会社を退職済みで、既に自分の未来のために時間をフルコミットできる環境にありました。
だからこそ自分にピッタリな本かもしれないという勘、そして似たような価値観に触れたかったこともあり購入した次第です。
「2勤5休のススメ」を読んだ感想
私にとって、非常に共感や学び、気づきが多かった本です。
- 現状を変えたいなら「現状に留まろうとする力」を小さくした方がいい
- 自分と似たような考えの人と多く過ごすようにした方がいい
- 人生を変える挑戦は長期戦を覚悟した方がいい(少なくとも半年~一年)
- 退路を断つことの重要さと効果
ざっくりと4点ほど共感した部分を挙げましたが、一例です。まだまだ他にも共感できる部分がたくさんありました。
これだけ共感できたのは、私が既に著者のような生活をしていることの影響が大きいでしょう。
それだけにエールを貰った気持ちになりました。
この本の内容を実生活に取り入れていくコツ
「いやいや、こんなやり方ハードル高い…」と感じてしまう方は、一気に現状を変えようとしていませんか?
今できることから少しずつ始めればいいのです。
ビジネス用語では「スモールステップ」という言い方をします。
スモールステップとは、目標を細分化して一つずつのステップを確実に達成することで、最終的な目標へと近付けるという、目標達成のためのメソッドです。アメリカの心理学者であるバラス・スキナー氏によって提唱されました。
スモールステップを導入することで、モチベーションを維持したまま、大きな目標の達成確率を上げることが可能です。
ほいくらし(マイナビ)
今回の場合だと例えば、
- 「2勤5休のススメ」を買って読む
- 似たような価値観の人がいるオンラインサロンに入会してみる
- 定時後は残業や飲み会に行かずすぐ帰宅する
- 今より1万円家賃が安い所を探してみる
- 携帯料金を今より安いものにできないか検討する
とかが一番最初のステップとしてはちょうどいいと思います。
一つのステップが当たり前になってきたら、次のステップへ進めばいいのです。
私の場合体調不良で会社を辞めているため、働く時間を減らすというステップは踏めませんでした。
しかし副業で個人で稼いだ経験があったため、会社員以外の稼ぎ方というスモールステップは踏めていました。
なのでいきなり無職になっても慌て過ぎずに次の行動を選択することができたと感じています。
スモールステップはハードルが低くてやりやすいし、少しずつ目標に近づいていけるやり方なので、ぜひ取り入れてみて!
著者のふじさわさんの言葉をお借りすると、「今までの日常の分量を少し減らし、未来のための行動を少し増やす」ことが大事です。
少しずつでいいので、人生を変えるための時間の比率を増やしていきましょう。
なんでもやってみよう。
あなたには時間がある。
時間があるといっても、無為に過ごしてはならない。挑戦することが決まってるなら、可能な限り、その活動に時間を割こう。
挑戦することが決まってないなら、本を読み、有益な情報を探し、自分を磨き、ひとつでも多くのチャレンジをしよう。フットワークは軽い方がいい。
2勤5休のススメ: その5日は、休むためじゃなく、人生を変えるために。P45
共感できると共に、好きな文節です
「2勤5休のススメ」は「人生を変えたい」と思っている人に向けたノウハウ本ですが、読み物としても非常に面白いです。
「持たざる者」、何らかの「マイノリティ要素持ち」の方が読んだら、不思議と勇気づけられる何かがあります。
著者の熱量もすごい!
「2勤5休のススメ」を読んだ人たちの感想まとめ
すっごくシンプルだけれど、なんか大切なことが詰め込まれているような感じがした。
note
シンプルで分かりやすいという感想が複数。
確かに。本のボリュームが多すぎず、必要なことだけが書かれているので読みやすく分かりやすいんですよね。
自分の未来を変えるためにやることもシンプルですし。
副業やFIREなど経済的な話題が溢れる中で、この本の休んで時間を捻出するという考え方は新しいなと思った。
note
時間を作り“何をする”のか
知識を得て“何に生かす”のか
人生で“今が1番若い”のだから
思うままにやってみるのも面白い
新しいやり方であるが故に、万人におすすめできる内容ではないという感想も共感です。
勇気がいるしハードルも高いと感じてしまいますが、内向型やHSPの人、病気など何らかの事情で普通に働く事が難しい人には相性がいいやり方だと思います。
ガッツや根性で乗り越えられないよわよわさんは、逆の方法でやればいいんだよねと気づかせてくれた本です。
「2勤5休のススメ」が気に入った人におすすめの本
「ミニマリスト式超人生戦略術:敏感な人が会社を辞めてラクに生きていく方法」もオススメです。
2勤5休の実践者ではありませんが、著者のなにおれさんは自分の未来を変えるために行動し、実現された方です。
敏感さんでミニマリストでもあり、「2勤5休のススメ」とはまた違った観点から学びがあります。
個人的にはミニマリストの部分で少し合わないと感じることも多いのですが、お金に関する考え方や価値観など本質を突いているところも多く、多くの気づきが得られました。
なお、Kindle Unlimited
その他、「働けない時に参考になるおすすめ本」でもいくつかの本を紹介しています。
皆さんそれぞれの価値観で自分の望む生活を実現されています。ぜひこちらの本も併せて読んでみてください!
自分だったらどうするかな…と考えるきっかけになります